私がやっている盆太鼓は、曲に合わせてアドリブで技を組合わせて叩くスタイルでやっています。
そのため、個性が出ますし、踊り手や見ている方を飽きさせずに楽しませることを考えながらリアクションを見ながら叩けるので、気を抜けませんがとっても叩いていて楽しいです。とはいえ、ある程度こうやった方が曲に合うというノウハウはあります。次に紹介するのが、完璧な正解という訳ではなく、参考にしてもらえればと思います。

強弱

力強く叩くとかっこいいので、特に男性は、思いっきり太鼓を叩きます。
でも、ずっと全力で叩いているのを聞いていると、一辺倒に聞こえて変化がなく面白みに欠けるんですね。
盛り上がるところでは、力強く叩くのが大事ですが、抑えるところでは、弱めに叩いて、盛り上がるところとのギャップを作ると、盛り上がるところが強調され、曲に表情が出ます。
人間の感覚は、相対的なものなので、抑えるところで、弱すぎず強く打つところとのギャップを明確にするかのバランスが非常に大事になってきます。

炭坑節でいうと、冒頭の音楽だけの部分と、「さらよいよい」と裏に入るところから歌無しの演奏部分が、盛り上がるところです。
そこで、派手な技で力ずよく叩くと盛り上がりますが、その後の歌に入った時は、簡単な技で強さも抑えめに叩くと盛り上がったところが強調されます。
その後、次の「さらよいよい」に向けて徐々に強さや技の派手さを上げていくと、踊り手や見てくれる人の気持ちを高めていくことができます。ちなみに炭坑節には、「さらよいよい」は、5回あり、歌までの盛り上がりポイントの長さが「短い(2節)」「長い(4節)」「短い(2節)」「長い(4節)」「短い(2節:終わり)」となるので、ご注意ください。

また、曲全体の強弱も大事ですが、技の中でも強弱をつけると、表現の幅が広がります。
例えば、「ドドツクドドツク」の3連で、初めの「ドドツク」を弱めにし、段々と強くして、最後の「ドドツク」と「ドンカラカッカ」の「ドン」が一番強くなるように叩くと、同じ強さで叩くよりも変化が出て表現の幅が広がります。

技についても、抑えるところは、「ドドンガ」や「スットン」系の基本的な地味目の技で、時折アクセントとして、腕を回す技や、3連、バチを投げて回転させる技、「スッドコ」系の間を作る技を織り交ぜながら、徐々に盛り上げていき、一番盛り上がるところでは、連打系や腕回しの3連、等派手な技を力強く叩いていくなど、技の種類や難易度で、メリハリをつけるのも楽しいです。
初めから最後まで、同じような技をしていると変化がなかったり飽きられてしまうので、ここでもメリハリは大事です。
ダンシングヒーローのように、曲全体が早めで、ずっと盛り上がっているような曲は、連打系が主体となりますが、その中でも、「スッドコ」系の間を作る技で、変化をつけたり、腕回しの3連とかは、スピードが上がると腕の振りを早めなければならず難易度が上がるので、きついですけど、盛り上がったります。

曲のスピード

曲のスピードによっても、技のアレンジを変えています。

ゆっくりの曲は、連打系よりも、「ドドンガ」や「スットン」のような基本的な技、「スットン」の3連や腕回し系を中心に叩いています。ゆっくりな曲なので、振りを大きくし、腕の振りの美しさや雄大さで、迫力を出すようにします。ゆっくりな曲ほど、誤魔化しがきかず、技のリズムの正確性や美しさが際立つので、簡単なようで、実は難しいです。連打系は、ゆっくり叩くとモッタリした感じになるのですが、リズムを正確に、強弱を強調して、動きの美しさを意識しながら叩くと逆に映えるので、多用はしませんが、アクセントには使っています。

早めの曲は、連打系が映えるので、多用しがちですが、体力が持ちませんし、ずっと連打系だと聞いてる方も飽きてしまうので、「スットン」や「スットコ」のような間を作る技を時折混ぜてみたり、抑えるところでは、「ドドンガ」系の基本技を織り交ぜています。また、リスキーですが、腕回し系の技も頑張って入れると腕の振りが大きく早い分盛り上がりますが、速いペースで、腕を回すのは本当に大変で間に合わせるのに振りが小さくなる危険性があったり、間に合わなかったりするので、結構きついです。

曲のスタイル

上記で書いた、炭坑節はオーソドックスなスタイルで、昔の曲は結構似た感じだと思います。

ダンシングヒーローのように速い曲は、音に合わせるのが大変で、アレンジが単純になりがちですが、盛り上がるので、若い時は、結構好きで楽しんでいました。50代の今は、きついですけどね。

八木節は、特殊な曲で、音楽の部分(歌無し)と歌の部分では、叩き方が異なります。
(参考:八木節|特殊な叩き方をする曲
音楽の部分(歌無し)では、ド派手に叩きまくって、盛り上げまくります。
逆に歌の部分は、縁で、「カッカカカッカ」とベースのリズムで、時折「ドン」「ドンドン」「ドドドン」と叩きます。
このパートは、歌を聞かせる部分で、ずっと「カッカカカッカ」と叩いているんですが、私は、ここで、叩き方を色々変えてアレンジをして、楽しんでします。縁の叩き方が、「ベースと同じリズム」という事は、縁で、技のフレーズを叩いても合うはずなので、「カッカカ|カッカ」を「カッッカ|カッカ」としたり、逆に「カカッカ|カッカ」「カカカカ|カッカ」等、変化させてみたり、叩き方も、太鼓の上縁だけではなく、「左:上縁・右:下縁」という形で叩いてみたりして変化をつけることで、曲を盛り上げています。

きよしのズンドコ節では、「ズンズンズンズンドコ(タンタンタン)」のフレーズで、フレーズに合った叩き方にアレンジしてみたりと、曲ごとの特殊なフレーズで、それに合ったフレーズを叩くアレンジもしています。
私のグループでは、こう打ちなさいとは決めずに、各々に考えさせて叩かせています。

まとめ

以上の事は、盆太鼓を叩くうえでのアレンジの一例です。他にもアレンジ対して、方法や考え方がるでしょうし、最近始めた「叩いてみた」では、盆踊り以外の曲で、いろいろなアレンジを楽しんでいます。

おまけ

リンク

☆彡盆太鼓のコツ|盆太鼓とは(盆太鼓の説明と目次)
☆彡叩いてみた|目次
☆彡技術取得|目次

Ameba ブログ:盆太鼓マスター 盆ちゃん 2nd
YouTube:(25) 盆太鼓マスター 盆ちゃん – YouTube