美しさにはいろいろとありますが、私がこのブログで書く美しさとは、もちろん盆太鼓のことです。
盆太鼓での美しさとは、無駄な動きがないことです。

盆太鼓をはじめ、和太鼓にはいろいろなタイプの太鼓があり、置き方からたたき方まで千差万別です。
それぞれに、それぞれの良さがあり、考え方も違います。
ただ、一つ言えるは、私が上手だなとか洗練されているな、美しい叩き方だなと感じる方の打ち方は、「無駄な動きがない」方です。
もちろん、技や演出で、通常のたたき方と違う叩き方とか振りもありますが、そういったものも一見無駄な動きをしているようで、洗練された動きであり、そこには無駄な動きはないと思います。

一流のスポーツ選手や、職人さんの動きにも、美しさを感じることがあると思います。
まさに、無駄な動きがなく洗練された動きだからこそ感じるものだと思います。

盆太鼓の指導をするときに、美しく叩くように指導します。
特に基礎の基礎である手首の練習(手首だけを動かして太鼓を叩く練習)時は、特に注意しています。

練習初めには、必ず手首の練習から入ります。
指導するときも、早いスピードで叩くよりも、ゆっくり大きく美しく叩くように指導します。
無駄な動きがなく美しく叩くことが無意識にできるようになれば、だんだん早く打っても打てるようになるんですよ。
なぜなら、無駄な動きがなく手首が使えるようになっているからです。
基礎の基礎が美しくないと基本の打ち方や、技、すべてにおいてうまく叩けません。
和太鼓では、手首をうまく使えないと、まともにたたくことはできません。
速いスピードで打つ際に手首を使わないと肘を使って打つことになり、決して間に合わないからです。
その人太鼓のレベルは手首の使い方を見れば大体わかります。
それくらい和太鼓にとっては重要だと思っています。

基本的な太鼓の打ち方の際も美しく叩くように指導します。
レベルに合わせて、基本的な打ち方に求める要素は違いますが、力まず無駄な動きを消していき、きれいな洗練された動きに近づけるように、少しずつ根気強く指導してます。
基本が美しくないと、基本的な技は特に目立ちます。
応用技も難易度的には感心しますが、かっこよくないんですよね。

基礎や基本をしっかり美しく叩くことは非常に大事で、念入りに指導しています。
基礎や基本の重要性は、スポーツや職人の世界、武道やダンス等様々なものの共通事項だと思います。